平成20年10月08日(水曜)

原子炉を下から見る

いろいろと立場があるのだ、人それぞれ立場というものがある

そして、みなまじめなのだ

自分の職務に忠実なのだ

ただ、自分の立場からだけで職務を遂行するとトラブルが発生することが多くなる

これは「プロダクトアウトからマーケットインへ」という考えに似ている

今までは工場で造れば売れる時代だった

ところがものがあふれてきて情報化の時代になれば造っただけでは売れない

マーケットの中で考える、要するにニーズに対応したものを造らなければ売れないのだ

何事も社会は人間関係というか人間を相手にしている

だから相手のことを考えて対応することの方が重要になってくる

自分たちだけのルールを押しつけて成り立つような時代は終わったと考えなければならない

ん、世の中は難しくなったのだ、ハイ

しかし、公務員は職務に忠実でなければならない

そう、当たり前と言えば当たり前なのだが、そう、忠実義務違反になってしまう

だけれども、時代は単に忠実なだけではうまくいかなくなってきている

このあたりに問題の根っこがあるような気がするのだが、ん、難しい世の中になったのだ

今日は柏崎の原発施設を見学することが出来た

例の中越沖地震で原発が止まってしまったので

いまなら原発の中まで入ってみることが出来るという

残念ながら写真撮影禁止と言うことで撮影することが出来なかった

とにかく警備が厳重なのだ

原子炉の建物に入るまでに何回チェックがあっただろうか

さらに作業服や靴下、手袋、靴、ヘルメットまでお借りして

その上に放射線関知器までもってようやく入らせてもらえるのだ

とにかくどでかい施設なのだ

地下五階まで降りてゆく

岩盤まで掘り下げてあるのだという

さらに原子炉の建物は気圧を下げてあるから

そこに入るときは減圧室を通って初めて入られるのだ

そして、原子炉は大きな鉄のカプセルになっている大きな卵みたいな中に

大きなといっても、大きな五階建ての建物サイズなのだ

そんなサイズの鉄の卵のカプセルの中に入るのだ

原子炉が動いているときは、このカプセルは大きなコンクリートのふたがされ

さらには鉄の扉が閉められて

その中は空気が抜かれて窒素で満たされるという

なぜならば火災が発生しても酸素がなければ燃えないからと説明を受ける

その普段は窒素で満たされている大きなカプセルの中に入る

なにか宇宙に浮かんでいる大きな宇宙船の中に入ってゆくような感覚だ

そのなかにさらにカプセルがある

これが原子炉の燃料が入っているカプセルだという

このカプセルのサイズはテニスコートの半分くらいだろうか

さすがにここまで来ると放射線検知器がピーと鳴る時があるようだ

さて、カプセルの上から見学する場所がある

そこから見ると大きな水槽というか室内プールのようなものが見える

そのプールの中央部分の水深20メートルほどの下に原子炉のカプセルがあるという

原子燃料は水から外には出さないという

すべては水の中で移動させるという

燃料は数年で使い終わるという

その使用済み燃料を原子炉の中から取り出す場合は

すべて水に浸してから水の中に浸した状況で移動させるという

現在原子炉は7つあって世界最大の大きさだという

一つ一つの原子炉設備はとてつもなく大きな、すごい設備だ

それが7つある

そして、現在この建物の中で働いている人数は約8千人

これは点検作業で人数が多いという

稼働中なら4千人程度だという

建物の脇に大きな鉄塔が建っている

これは「ユーレイ」塔だという

何、ユーレイとはおかしなことを言うと思ってよく聞くと

「誘雷」塔だという

建物に雷が落ちないようにここに雷を誘導する塔だという

先に見えるゲートが原発に入る唯一のゲートで、朝晩はラッシュだという

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