平成18年09月10日(日曜)その1

暑い、今日はどうしようかと考えていた
本当は行きたいところもあるのだが
いろいろと雑用がたまっている
そんな雑用を済ませているうちに
だんだん時間が過ぎてゆく

気がついたら窓の外が真っ暗になっていた
ベランダに出てみた
真っ黒な雲が東から頭上に近づいていた
淡々と近づいていた
雷の音が聞こえる

よく見ると途中から一面白い幕が下りたようになっている

雨の壁が近づいてくる

その雨の壁近くに稲妻が走る
ドカーーンと音がする

まるで東の空から軍隊が押し寄せてくるような恐怖感がある

パールバックの大地という作品の中に
イナゴの大群が近づいてくるシーンがある
そんなことを思い出していた

ベランダのコンクリートの暑さを胸元に感じながら
近づいてくる緞帳のような白い幕を写していた
鳥があわててねぐらに帰るように飛び交っている
とてつもないモンスターがゴロゴロと音を立てながら
時折鋭いビカッとスパークした光を放ち
その直後
溜めていた音をまとめてぶつけるような
ドーーンという音が響き渡る

ついにやってきた、ザザザと音がしたら周りは雨で濡れてゆく

黒い雲は進軍の先発隊
触れ太鼓のように威勢良く行進してゆく
ピカドンピカドンと音を立て
ストロボを炊くように警告をしている

雨が一斉に舞い込んできた

周りの景色は雨の壁で遮られる

外壁を雨がドンドンと流れてゆく

今日は夜7時半から片貝の花火を見に行くことになっている
こんな雨では駄目だろうと思っていた
夕方になったら雨が上がってきた

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