雨だ、雨が降っている
お祭り初日だというのに雨だ
午前中は土砂降りになるが
午後から晴れてきた
だんだん天気が良くなってくる
夕方、浴衣姿の人が目立ち始める
信濃川を望遠で写す
向こうが花火打ち上げの本部
手前が打ち上げようの筒がズラーーーッと並んでいる
夕方から支度を調えて出かける
柿川には灯籠流しが始まっていた
今日は戦争で長岡が空襲にあった日なのだ
だから、まずはこの灯籠流しがなければならない
焼夷弾で焼かれて
みな、この柿川に飛び込んで、さらに焼かれてしまったという
長岡祭りの原点がここにある
夜店も出て
子どもが喜んでいる
民謡流しが始まっている
フェニックス堂なるオフィシャルショップができたようだ
何となくあでやかな姿で、外国の言葉を携帯で話しながら、お祭り見物にいろいろな人が出てきている
浴衣姿が最近は人気のようだ
ぬいぐるみは結構人気のようだ
町中のお店もなかなか繁盛のようだ
さあ、いよいよみこしの出番だ
みこしと言えば、そう、いつも出てくる有名人なのだ
私も昔、アメリカのフォートワースまで行ってみこしを担いできた
そのときも、彼はガンガンにみこし担ぎをやっていた
あちこちの小路に待機していた御輿が動き始めた
さあーいくぞーーーー オォーーーー!!
ソィヤ、ソィヤ、ソィヤ、ソィヤ
皆さん、御輿きちがいなのだ
あちこちから御輿が集まってくる
かけ声が響き渡る
御輿が揺れる
サァサァサァサァ、ソィヤ、ソィヤ、ソィヤ、ソィヤ
サセ、サセ、サセ、サセ
ソィヤァ、ソィヤ、ソィヤァ、ソィヤ
ハァ、ソィヤ、ソィヤ
向こうから雰囲気の違う御輿がやってきた
そう、栃尾からの「ほだれ様」だ
そう、ほだれ様なのだ
ソレーソレーソレーソレー
御輿には御霊を入れて神が宿るモノなのだ
神聖なモノなのだ
サァ、サァ、サァ、サァ
アナウンサーも張り切っている
御輿は男の匂いがする
そんな中で、やはり若い女性は花だ
何が良いのかと聞かれても、御輿は良いのだ
そう、男の祭りなのだ
地元FM局も取材で忙しい
子どもの心にお祭りが記憶されてゆく、そう、お祭りは理屈じゃないのだ
わくわくするのだ
どきどきするのだ
気持ちが一つになるのだ
揃って御輿をしっかり担ぐのだ
そして、粋な姿になるのだ
おぅ、花もあるのだ
ドキ
ソレ、ソレ、ソレ、ソレ
はやり御輿には何かエネルギーがあふれるのだ
がんばれるのだ
ア、ソレ
だんだんヒートアップする
御輿が集まる
どんどんもんでゆく
イクゾーー
何基出ているのだろうか
怒鳴り散らしている
熱気が最高潮になる
声が聞こえない
疲労も最高潮
最後の力を振り絞る
御輿を捧げる
拍子木が鳴らされる
歓声が響き渡る
とにかくエネルギーがあふれかえる
淡々とそそり立つ
市長の音頭で三本締めとなる
全てが終わった後で、ナゼかしら一番エネルギーに満ちている御輿なのだ
三つ葉柏の紋が入った悠久会の御輿だ、由緒正しいのだ
さてさて、終わった、少しふらつきますか、ハイ
秘密の屋上に上がって、今日の花火を見る
そう、空襲の始まった10時半に鎮魂の花火、尺玉三発が奉納される
私のお祭り雑感
8月1日は民謡流しと御輿渡行
静と動のバランスがよい
民謡流しにもいろいろなぬいぐるみもでてくる
御輿は老若男女
元気はつらつ
お祭り好きがあつまる
威勢の良さを売り物にする御輿だが
その中に静かな御輿がやってくる
そう、淡々と担いでいるみこし
ほだれ様だ
御輿は何が良いのかと聞かれるが
理屈ではない
とにかくあの喧騒の中で
ただひたすら担ぐ
汗が噴き出る
エネルギーがぶつかる
エネルギーとエネルギーが
核爆発しているような
そんな興奮がたまらない
思いでづくり
目に焼き付くチョウチンの明かり
大人がひたすら打ち込んでいる姿
そんな普段とは違う風景
まさに「ハレ」の舞台
そんな興奮が
子どもたちにも伝わる
小さい子どもに思い出を伝えたい
長岡の祭りは
子どもの思い出づくり
子どもの思い出は
大人が普通とは違う「ハレ」の舞台に立っていること
そう、大きくなったら
自分もやってみたいと思わせることだ
あこがれることだ
うらやましがらせることだ
そして、子どもにはさわらさせないことだ
大人の世界として
うらやましがらせることだ
そう、できないと言われるから
うらやましくなる
だからあこがれる
だから印象に残るのだ