平成17年4月1日(金曜日)その3
久しぶりに我が家の裏の全壊のお宅を見た
やはりすごい、というよりすさまじい、すべてが斜めに傾いている
やはりとてつもない力を感じる
これが現実、すごい
改めてみると、雪の下に隠されていたが
やはり現実は自然の力によって破壊されている
この事実を忘れてはならない、「おごれる平家」ではなく「おごれる人間は久しからず」だ
車庫の中がこんなに地盤沈下している
悠久山の池之端の道路がどうなっているか気になったので見に行ってみた
沈下した道路は雪解け水が流れ込んで水没し始めていた
雪が溶けてくると、覆い隠されたベールが剥がされるようだ
包帯で隠されていた傷跡が出てきたようだ
やはりすごい
そもそもここは公園で、今月、4月の中旬から下旬にかけて観桜会が毎年開かれる
新潟県下でも有名な桜の名所だが、今年は例年になく桜の開花が遅いだろう
右の雪の下が陥没した道路だ
雪はもう少し雨でも降れば溶けてなくなってしまうだろう
春近しという状況だ
道路の雪も、スコップで毎日突っついてやればすぐ溶ける
何もしないで放っておけばいつまでも雪が残る
それにしても日が長くなったものだ
柔らかな夕日を浴びて光る残雪、というところだろうか
丘の上から池を見下ろす
まだ足下には雪が残っているから革靴では歩きにくい
春の雪オレンジに染める夕明かり
こんな穏やかな日を浴びて雪の表面が溶けかかって夜になり
青空だから一気に冷え込んで、溶けかかった表面の雪が今度はカチカチに凍って
翌朝、私の小さい頃は「シミ渡り」と言って、田んぼの上でもどこでも雪の上を歩いて真っ直ぐいけたので学校に行くときは近道ができて
楽しかった思い出がある
ところが、少し日が出始めると、また雪の表面がゆるんできて渡れなくなる、寒い青空の朝早くに楽しめる現象だ
道路は雪が溶けてあちこちで水浸しだ
雪の表面も穏やかな日差しで柔らかくなっている
少し時間の経ったかき氷みたいな状況だ
こんな風情は雪国の春をイメージさせてくれる
真冬の厳しさではなく、春先の柔らかさが感じられる
真冬の厳しさに耐えた者に恵まれる春の雪解け水、この水が大地にしみこんでコシヒカリなどの美味しいお米を作ってくれたり
美味しいお酒の元になる美味しい水を大地が提供してくれる
これは雪国の特権だと私は思っている
そして、さらには美人が多いこともこの雪による湿度のおかげだと言われている
住民は朝に夕に、自宅の前の雪をスコップで毎日いじってコツコツと
雪いじりをして溶かしてゆく
泉水池も日が暮れ始めて静かなおもちだ
あちこち、雪いじりをした後がうかがえる
雪の下は、雪解け水が軽快に流れている
その雪解け水が、さらに雪をどんどん溶かしてゆく