平成17年1月19日 (水曜日)

昨夜、ある店で長岡の古地図を見た
慶応年間の古地図で長岡互尊文庫所蔵地図の複製だという


私が青い線を書き入れたのだが、左の古地図と右の現在の地図を比較してみて欲しい
ここは長生橋から柳原の交差点を左に曲がって、船江町方面に向かい、T字路を右左と進む道だ
古地図と現在の地図で一番注目点は柳原の交差点、下の青丸の場所だ
現在は真っ直ぐ道が地図上では赤く書かれているが、古地図にはその道がない
これは平潟神社の脇に出る道だが江戸時代にはない道だ
聞くところによると長岡が空襲で焼けた後で作られた道だという
だから戦前は長生橋から長岡にはいるためには柳原から左に回って橋を渡り、今の柳原郵便局前を通って
町に入るしかななった
だからここから船江町間での道はメインストリートなのだ
地図の上の方の青丸は長岡が城下町だったことを表す鍵の手のまちづくりの後だ
そこから上に上がる道がやっと長岡の城下町の門の中で
ここから直線の道路が江戸時代の長岡の本当の繁華街というかメインストリート
東京で言えば銀座の大通りのようなもの
ということになる


これは上の丸が渡里町の今なら橋になっている場所で、渡里町から橋を渡ると現在は
大きなロータリーというか三叉路というか、そんな場所があるが
古地図と見比べるとその三叉路になっている片一方の道は、どうも昔用水路の跡のようだ
渡里町の川近くに検問所というか門が書き込まれているから、ここから右が長岡の町内なのだろう
下の丸は「上御蔵」となっていて
殿様の米蔵か何かではないかと私のような素人は推測する
ここの場所を現在の地図で確認すると、「船江町」となっているから
昔は川をさかのぼってここで船から荷物を上げたのではないかと推測する


さらに、古地図を見ていたら、現在の大手通から宮内方面に向かって進んでゆくと
最初に柿川の橋を渡るが、この橋が「追廻橋」となっている
現在ならそのすぐ先にパチンコN−1の建物が見えるが
古地図にもキチンと「追廻橋」と記載(古地図の一番左下の青丸)その近くを見ていたら
「崇徳館」(古地図の真ん中の青丸)と記載され、その前の道に殿町(古地図の右の青丸)と書かれている
現在の地図で見れば、「崇徳館」の場所は前のホテルやまざわのあたりになる
そういえば、ホテルやまざわがホテルを改修してインキュベーションセンターとして現在、「崇徳館」として開業
まさにこの場所で「崇徳館」なのかと認識した
そもそも崇徳館というのは、私の記憶では長岡の藩校ではなかったかと思う、その後米百俵の話につながってゆく

今朝の天気は快晴

暖かな陽気だ

長生橋も良く見える

午前中、長岡大橋を渡っているとき真っ正面に山の上に航空管制レーダーが良く見えた

お昼をどこで取ろうかと思って、フラッと美術館のレストランに行こうと足を向けた
これは美術館入り口のモニュメント

正面玄関だ

レストランはロビーを横切って奥の階段を登ったところにある
ふと見ると、この階段、脇の石の感触、かなり贅沢な作りになっている

二階に上がるとロビー天井の明かり取りが目に入った

二階から屋外までそのまま続く屋上庭園がレストランの中から見える
誰かが歩いた跡が雪の上に規則正しく残っている

このレストランは「広告塔」と名付けられ、佐伯祐三の「広告塔」という代表的な絵があるが
その絵がこのレストランの看板にも掲げられている
そういえば、佐伯祐三というと、フランスに渡り、向こうの石造りの建物の感触をうまくつかんで描いた作品が多いと記憶している
日本人でフランスに行って名をはせた人と言えば藤田嗣治(つぐはる)がいる、彼の絵は独特なタッチで必ず猫がキャンパスに描かれている
その藤田嗣治とこの佐伯祐三は日本人でパリ画壇で名をあげた人物と記憶している
たしか藤田の絵はこの県立美術館には常設展で1点飾ってあったように記憶している
佐伯の絵は何点か展示してあったと記憶している

ランチを注文して運ばれてくるまでの間、置いてあった「友の会だより」をめくっていたら
「坂井コレクション」について
という長岡美術家協会会長という丸岡さんの一文を読ませてもらった
それによると、長岡の坂井医師というひとが佐伯祐三のコレクションを多数所有しており
その寄贈品がこの県立美術館設立の要因ともなった、というような内容だ
ふと思い出した、坂井医師というと、確か長岡の旭町のガードの近く、セブンイレブンの裏に当たるだろうか
そこに住んでいた医師が亡くなられたので、そのお宅を長岡市に寄贈され、現在は一般に開放されていると聞く
その方と同じ人ではないかと推測する
なるほど、長岡にはなかなかの美術関係に造詣の深い人が多くいるのだなと思った
そもそも、長岡では大光銀行のオーナーだった駒形十吉という人物が有名な美術品コレクターで
現在の長岡商工会議所の建物は、彼の現代美術のコレクションを展示するために作られたようなもので
諸般の事情で売却され、長岡商工会議所が現在の所有者となっている建物だ
そう、いまは今朝白のピースクラウンの前に駒形十吉美術館が建てられている

そんな美術に造詣の深い人物とコレクションがあることから、長岡に県立美術館が建設されたと思っている
さらに、この場所は田中角栄の河川敷問題で注目された場所でもあり、公共の建物しかたれたれない場所となっていた

ま、とにかくこんなにすばらしい施設が長岡にあるということは誇りに思っていい
そんな風に思い始めたら、この建物のこの石造りの感触は、佐伯祐三の絵をイメージしているのかなどと勝手に感じていた

この美術館のお勧めは、ここミュジアムショップだ
あまりよそにはない商品が置いてあるので、私としては興味を持って眺める場所だ

さて、そんなことで昼食を終え会社に帰ったら
今日は毎月やっているセミナー「弾む会社に」シリーズの日で、デザイン関係のセミナーということで
開会の挨拶をと担当から言われて挨拶させてもらった
私のところでは、ワンストップで中小企業の経営者に必要なものを提供しようと
専門家が集まった組織だから、毎月のようにこのようなセミナーを開催している
今日のタイトルは「リ・デザインのすすめ」だ

今日おいでのお客様は三条など市街の方もおいでで、ありがたいことだと思っている
すこしでもお役に立てることができればとスタッフが一生懸命動いてくれている、ありがたいことだ

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