もっとも私にとってはそんな情報収集する時間は1週間くらい前にならないと手がつけられない
スケジュールをこなして行くことが先で
半月以上先のスケジュールなんてゆっくり計画など立てている余裕がない
そんな状況で家内はどうするのかとせっついてくる
それでいて自分で計画を立てるようなことは積極的にはしない
ま、私も何とかなると思っているし、実際計画している時間もないから直前までほったらかしだ
それで1週間前に宿を探した
ゴールデンウィークのまっただ中で1週間前に宿を確保するということはどういうことかと考えながら行動する
ロボカップの会場は沼津とわかっている
沼津ということはそもそも沼津の宿など取れるわけがない
大会に出場する人たちの分で沼津の宿はパンクするほどではないかと推測する
すると、伊豆方面の温泉宿に目が行く
だから宿は伊豆方面もダメだろうと推測する
一応インターネット等で調べたら少し温泉宿もとれると出てきた
よく見たら、なんと一泊12万円の露天風呂付きの部屋などと出てくる
そんな宿はいらない
ではどこが可能性あるかと考えるとビジネスホテル、それも都市型のビジネスホテルとなる
沼津からなら政令指定都市の静岡が近い
ということで静岡のビジネスホテルをチェックする
ありますあります、ほれ、読み通りでしょ
ということで静岡に宿を確保できた
こんどは静岡に宿を取ったら翌日どうしようかと考える
静岡から翌日どこか行けないかと
静岡と言えば何があったかと考える
登呂遺跡や美保の松原、清水は昔行ったことがあるので
そう、あまり観光地でなく印象に残っている場所というと
御前崎
そう、よく天気予報で「御前崎では風力3、北北東の風」などと聞く
御前崎に行ってみようかと考えた
どうやって行くのか、静岡からどのくらい離れているのかわからない
インターネットで調べてみる
JRの駅はどこに降りたらいいのかわからない
静岡からバスで90分とかと書いてある
ではどこからどうやっていけばいいのか、どうもわからない
マイカーの人向けの情報ばかり出てくる
インターから何分とかと
しかし、私は車でないからタクシーでと考えたが、これもちょっと料金が張りすぎのような気がした
レンタカーもわずらわしい、普段乗ったことのない車では疲れる
バスでもいいかと思って見るが、バスの静岡からの直行便など無いようだ
いろいろ調べて行くと
焼津漁港のマグロというキーワードが目につき始めた
どうもマグロ水揚げ日本一とかと言葉が並ぶ
食事は焼津漁港のマグロづくしかな、などと思い始めた
地図を見ると御前崎までの途中に大井川がある
そう、大井川と言えば「越すに越されぬ大井川」というから
江戸時代の河渡しなどのキーワードが頭をよぎる
島田という地名が目についた
「島田女郎衆がのーぉえ」などというキーワードが頭をよぎる
そう、東海道がキーワードになる
そんな単語を思い浮かべながら情報収集してメモに書き出した
出発の前夜
焼津のマグロの店 三店
焼津の大崩海岸
焼津のかまぼこの店
牧之原市の製茶店
島田宿大井川川越遺跡
静岡市の浅間神社
この程度の店の電話番号と最寄り駅をメモ用紙に書き写し、着替えをカバンに入れて床についた
全く静岡からどこに行くのか決まっていないのだが、ま、何とかなるだろうと思って出掛けた
静岡のホテルのフロントで少し観光パンフをもらって街に出た
どうも今日の天気は雨のようだ
ということは観光地を歩き回るような観光は難しいと言うことになる
雨は午後からのようだから午前中は静岡市内を少し歩いてみようと思った
まず荷物を駅のコインロッカーに預けて静岡の駅前を駿府城跡へと向かった
静岡と言えば駿府城、駿府城と言えば徳川家康の根城ということになるから
徳川家康に絡んだ何か記念館でもあるかと思って歩き出した
駿府城は徳川だから、当然明治維新で負けた方のお城は徹底的に壊される
そう、人類の歴史は破壊なのだ、権力闘争の結果は破壊なのだ
だからお城など無いだろうと思っていたが、一応お城跡に向かって歩き出す
すると、お城跡に県庁があるではないか
そう、相手の象徴を壊して自分の象徴を建てる、これ人類の法則なのだ
県庁の向かいに教会のような洋館建ての建物が目に入った
ドーム型の屋根にはモザイク模様
何かと思ったら市役所となっていた
城跡公園へ向かってみたが
途中からとうとう雨が降り出した
これはダメだと公園に向かう足を方向転換して駅方面に戻りはじめた
まちなかに案内図が所々目につく
やはり知らない街では案内図が助かる
自分は今どこにいるのかを確認しながら
さらに、何か面白いものは無いかと情報収集をしながら案内図をみている
駿府博物館なるモノが目に入った
これは徳川さんの関係の博物館だろうと勝手に想像して
駅の近くだから寄ってみようと足を向けた
商店街のアーケードなどの下を通りながら駅近くの博物館に向かった
ようやくたどり着いてみると
それはビルの二階にある博物館で、当日は静岡ゆかりの書家による書の展示会が開かれていた
私が思った徳川の関係博物館では無かった
もう静岡は終わりにして焼津へ食事に向かおうと思った
途中、駅地下の商店街でお土産物やさんに寄ってみた
特別買いたいものがあったわけではないが
結局、渡しは木製の手桶を購入した
焼津駅を降りてみた
駅前観光案内所が無いのかと思って探したら
なんと駅を出て、駅前広場の反対側にそれはあった
小雨の降る中を観光案内所に入ってみた
どうせまた「どこか美味しい店を紹介して」などといっても
パンフレットを渡されるだけかと思っていた
そこにいたおじさんに、昼食にどこかよいところはないですかと質問した
すると、パンフレットを開いて、駅前の道を右に進み
信号三つ目の右にあるお店はどうですか
カブト焼きなど時間が掛かりますが人気ですよと
ふと見ると、私がチェックしてメモに書いていたお店と同じ名前だったので
早速そこに行くことにした
店は混んでいた
そこで二階の座敷を準備してくれて我々だけが通された
当然カブト焼きを注文した
30分掛かると言うがかまわない
マグロのトロステーキ、ん、これもいってみよう
なにマグロのヘソ煮込み、なんじゃ、それそれ注文ですね、ハイ
そして生ビール
もうゆっくりとさせてもらいました、ハイ
さてこれからどうしようと思った
雨が降っている
ま、御前崎なんて訳にはいかないね
焼津漁港もたいしたことはなさそうだ、連休中で何もないようだ
では大井川の河渡しですな
ということで島田へJRで行きましょ
島田の駅はきれいな駅だった
駅を降りたら茶摘み娘の姿で新茶のサービスをやっていた
そこで島田の観光パンフを配ってくれて
そこにいた人にどこか見るところありますかと聞いたら
ギネスに載った木の橋があるという
歩いて10分くらいだと言う
大井川の河渡しなどの資料館はどうかときくと
そこも歩いて10分くらいだという
しかし、雨が降っているからどうしたモノかと話をする
彼らの説明の中にはタクシーで移動すればいくらくらいとか
そんな説明は出てこなかった
普段の生活の中でタクシーに乗るより歩いたりマイカーだったり
そう、観光客の立場での発想はないようだ
純朴そうな青年だった
駅前でタクシーに乗り、ギネスに掲載されたという橋と大井川の記念館を見に行きたいと話したら
さっそく車を走らせてくれた
私は橋はちょっと降りて写真を撮ったらまたタクシーに乗って記念館へと向かうつもりでいた
ところが、なんと橋を渡ってみたいと誰かが言い始め
結局この橋、およそ900メートルほどある橋を渡りはじめた
私は橋の途中までで十分だと思っていたのだが
誰かが、結局、橋の向こうまで渡って往復する羽目になってしまった
ま、世の中っていろいろ出掛けてみると、ま、いろいろなことがあるもんですよ、ハイ
その後、大井川の河渡しの資料館にも寄って
私がチェックしておいたポイントはほぼ見てきたことになる
ま、御前崎は遠すぎるということでパスですな、ハイ
今回の旅行で感じたこと
地元の人向けの施設と、観光客向けの施設は違うということ
観光客にとっては歴史や自然に注目が集まる
その土地でないと無いものがポイント
だから歴史のある場所は、自分たちの歴史を大切にしなければダメだ
とかく資料館などの施設を作るが
それも大切なのだが、もっと大切なことは観光客を迎えるという意識が大切だ
そんな風に思った
そのためにも、タクシー運転手こそ非常に大切な観光案内人なのだという意識を持ってもらいたい