平成19年03月12日(月曜)

めんどくさがり屋さんが多い
めんどくさい、ということは意識、意欲がないということだ
めんどくさいとか、「なまけもの」のことを「のめしこき」という

あるお客さんは銀行から借金をするときに銀行が権利証だ印鑑証明だ保証人だ保証協会だと言う
それもなんかいも銀行の窓口に出かけていって良いだの悪いだのと聞かされて
やっとの思いでお金を借りる
最初はそうやって借りてみたが、本人にはあまり良い思い出として残っていない
煩わしい、煩雑、めんどくさいというような思いしかない

世間で、株がもうかると聞く
TVでディトレーダーなどの実体が放送される
なんとなく株をやると誰でももうかるような気がしてくる
自分もやって儲けてみたいと思い始める
本を買ってみる
読むと、本に書いてある銘柄を購入すればもうかるのだと思う
資金を用意しなければならない
どうしようかと思う

また銀行に借入申し込みして煩わしい手続きをしなければならないと思うとおっくうになる
そんなところに銀行員がカードローンの話をする
カードローンなら数百万円までならすぐに資金調達ができるという

自分の中では株をやって儲けたいという気持ちが強い
というより、株をやればもうかると思っている
だからあとは資金を用意できればいいのだ
資金さえあればもうかるのだと思う
それなのに銀行は煩わしい手続きを要求するが
そこで銀行員がカードローンなら簡単だと教えてくれるから飛びつく

早速本に書いてあるとおりに手続きをすすめる
ネットのお安い手数料の証券会社に登録する
本に書いてあった銘柄を購入する
それらの銘柄はどちらかというと危ない銘柄が多い
ハイリスクハイリターンという言葉を口にする
しかし、それは本人の中では
ハイリターンという言葉しか記憶にない
ハイリスクということばはハイリターンの枕詞でしかない

結果、株価はドンドン下がって損をする
ようやく気がつく
あの本にだまされたと
そう、自分はだまされたのだと
あの本がいけないのだと
だから自分は被害者だと

毎月口座から金利の高いカードローンの返済が始まっている
資金がだんだんきつくなってくる

通常の銀行借入返済もきつくなってくる
その返済のために
またカードローンで借りてくる
安い金利の返済資金を高い金利のカードローンで調達してくる

いわゆるサラ金地獄の門をくぐったようだ
あとはドンドンと落ちてゆくだけだ
だが、本人は世間につぶされたとわめいている
世間が私を落とし入れたと嘆いている

結局、自分が目先の欲に負けてしまう
楽な道を歩こうとする
どうすべきだというような方向性がない
そう、楽なことしか考えない「のめしこき」なのだ

すべては「のめしこき」から始まる


今日は風が強い
街路樹が風で大きく揺れている
寒い、ビュウビュウ風が強い
余りよいコンディションではないのだ、ハイ

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