朝早い新幹線で青森に行くことになっていた
そこで両国の駅近くのホテルに泊まったのだが
目の前の国技館をみると、早朝からもう人が並んでいるのに驚いた
初めて東北新幹線で青森まで行く
途中仙台までノンストップ、豪快にとばしてゆくのだ
盛岡まで混んでいたが
盛岡を過ぎたとたん
車内はガラガラ状態になる
盛岡から二駅で終点八戸につくのだが
その区間はほとんどトンネルの中を走り抜けてゆく
大変な工事だったと推測した
終着駅八戸はオシャレな駅舎だ
昔見た映画「終着駅」たしかそんな映画があったような気がする
そのイメージに近いと思ってみていた
駅改札口脇になにやら地元の伝統芸能なのだろうか
「八戸えんぶり」とかかれた表示があったが、それがどのようなモノなのかわからない
八戸は私にとっては初めての土地だ
せっかくだから記念にと、写真を撮ってもらった
八戸は港町、青森県第二の都市だという
さて、ここから在来線に乗り換えて青森に向かう
まだ一時間以上掛かる
東京を出てから5時間がたつ
ようやく到着だ
昔、私が学生の頃、この青森駅から直結の桟橋を通って
青函連絡船に乗った記憶がある
その青函連絡船、八甲田丸が今は観光用に岸壁に係留されている
早速ホテルにチェックインして情報収集をした
なにせ、何もわからずに青森にやってきた
ただ、棟方志功美術館があると聞いて見てみたいと思っていた程度だった
ホテルで親切にいろいろ教えてくれた
それでだいたいスケジュールが決まった
まずは棟方志功記念館に、これは街中にあってホテルのすぐ近くだった
展示物は厳選されており観覧にそんなに時間が掛からなかった
ここのサインマークはちょっとオシャレかと思ったが
トビラのマークと表示のマークが違うのが気に掛かった
前庭に展示されていた彫刻を見て首が長いのが気になった
前から見ればバランスが取れているのだろうかと思ってみたが、んん、ま、よろしいのではないでしょうか
ねぶたの里なるところに行ってみた
その入口付近に展示してあった映画八甲田山のときに使用していた雪上車
撮影が終わった後
関係者がそのボディーにサインをして保存されていたが
塗装がはげてほとんどサインは見えなくなっていた
その代わり写真パネルが残されていた
青森というと「ねぶた」ということ
毎年8月2日から6日まで、毎夜7時ころから1時間ほど市内を練り歩くという
そのとき「はねと」とかいう跳ねる集団がついて回るという
この「ねぶた」は作られた後
終わると破棄されるというが
その中でも賞を取ったモノがここで展示されているという
「はねと」なる集団の衣装だという
どちらかというと作品は中国の歴史物や日本の歴史物が好まれるようだ
最近の話題のモノなどと言う「ねぶた」は賞をもらっていなそうだ
時間が少し余裕があったので
県立美術館がオープンしたばかりということで寄ってみた
会館記念展としてシャガール展が明日までというタイミングで開催されていた
なかなか大勢の人が押し寄せていた
日も傾いていた頃だった
建物の壁面に飾られていた
蛍光灯のようなランプがついたり消えたりしていた
ちょっとセンスの良いサインマークだ
これはパンフレットから写した写真だが
なんと作品名は「あおもり犬」だという
秋田には「秋田犬」がいるのだから
青森にも「青森犬」がいても良いだろうということらしい
そこの近くにいた係の女性に話を聞いたら
名前は募集中だという
それよりも、会場内は大変混雑していて
係の女性が誘導してくれるのだが
話している言葉が聞き取りにくいのだ
瞬間何を言っているのかわからない
どうも聞いているとアクセントの位置が違う
アクセントが前にあるような気がする
広い会場を出てきたらもう夕日になっていた
ここの美術館は山内丸山遺跡なる大きな遺跡の敷地内に建てられている
そもそもこの近辺は陸上競技場があったりと、公共の施設が広い敷地内に設置されている
見上げれば八甲田山が見える
というよりも、タクシーの運転手が話してくれたが
八甲田山という名前の山はなくいくつかの山の総称で八甲田連邦とでもいうものだそうだ
私は八甲田山はもっと内陸に入ったところにあるかと思っていたら
青森から見えるというか、この山の裾野の海に落ちる場所が青森の港というイメージだ
やはり現地を訪れて見てみると言うことは大切だと感じた
美術館は駅から八甲田山の裾野をゆっくりと20分くらい走ったところにある
三大丸山遺跡はかなり大きな遺跡で
北方文化というか
やはり日本は北の民族と南の民族があったという実感が湧く
事実、美術館なんかで出会う人を見ていると
目がくりっとして大きく
スッキリとした顔立ちをしている人が多く目に付く
目が細い人はあまり見かけなかった
なかなかの美人が多いのだと思った
そんな美人が近くを通ると話し声が聞こえる
そっと耳を澄ませていると
わからない、わからないのだ
何を言っているのかわからないのだ
夕食会場を予約しておいたので
少し時間に余裕があったので海岸の散歩道を歩いた
日が傾くと寒くなる
なかなかオシャレに作られている
吊り橋もオシャレな作りだ
目の前に青函連絡船が見える
目を山に転じると電波塔だろうか、いろいろ見えるが
八甲田山方面以外は高い山は見あたらない
港の沖に目をやると両側から岬が迫っている
その間に開けている先が北海道と言うことになる
さて、今日の夕食は津軽三味線を聞かせてくれるというお店「甚太古」だ
何でも高橋築山、そう有名な津軽三味線奏者の弟子
ここのお店のおかみが三味線の奏者のようだ
いろいろ語りを織り交ぜて演奏してくれる
言葉はよく聞いていないとわかりにくいときもあるが
総じて楽しく聞かせてくれる
「わ、な」と短い表現が多いという
「わ」は私、「な」はあなた、と言うような説明をしてくれた
津軽弁と言う言葉、何となく聞いているとフランス語のような雰囲気を感じた
この日はゆっくりといろいろな話を聞かせてくれた
最後に話が終わったところで私が手を挙げた
どうぞ、何ですかときかれたので答えた
私ども夫婦は銀婚式なのでもしよろしかったら何かお祝いの曲を聴かせてほしいと話した
「そんだば、俵積み歌だ」ということでわざわざリクエストに応えて弾いてくれた
ハァ 目出度いナー 目出度いナー
此の家旦那様は 億万長者と申される
ほとんど歌詞はわからなかったが、どうもめでたいなめでたいな
と言う当たりは聞き取れた
とにかくめでたい歌なのだと思って聞いていた
その演奏が終わったら、お店にいた他のお客さんが皆さんこちらを振り向いて
祝福の拍手を送ってくれた
とてもうれしかった
記念にと一緒に写真を撮らせてもらった
とても良い思い出を作ってもらった、感謝
外に出て少し散歩した
いろいろライトアップされてきれいになっていた