平成18年05月05日( 金曜・祝日)

最近の飛行機はインターネットで予約すると割引となり
チェックインも空港のチェックインカウンターに並ばなくても携帯で事前にチェックできる
そして座席も指定でき、その結果
自分の携帯に二次元バーコードが表示され
その表示を空港の自動発券機にかざせば
すぐに切符を発券してくれる
チェックインは飛行機出発の15分前でもOKだという

しかし、問題は金属探知機の通過だ
昔から見るとえらい反応の良い機械になっている
今回は金属探知機が反応してしまった
今までは金属探知機が反応したことはなかった
おかしいなとおもって検査を受けた

検査官は女性だった
たぶんベルトのバックルだと思った
それ以外に金属はない
そうしたら女性の検査官は
まず靴を脱がせて
つぎに全身を手に持った金属探知機で丹念に検査した
そしてベルトをゆるめさせてから
私のズボンの中に大胆に手を差し込んでチェックした

ここまで調べてまだ金属探知機に反応が出るようなら
それはあと、あれしかないですな、ハイ

ま、無事福岡に到着、早速新幹線で小倉へ
小倉は「おぐら」ではなく「こくら」なのだ
駅で「新幹線よかよかキップ」を購入
「よかよか」などという文字をみると
九州にやってきたという感じがする
やはり方言は地方の味ですな
大切にしなければならないと思う
よかよか

「こだま」タイプの新幹線自由席に乗った
座席はゆったりとして両側2人掛けのグリーン車仕様
シートもゆったりとしてクッションも柔らかい
昔はみなこうだった、最近だグリーン車以外は3人掛けと2人掛けの5人仕様となったのは
味が無くなったというか味わう余裕が無くなったというか

ま、何はともあれ小倉についたら目的地に直行だ
動く歩道で駅前のインポートセンターへ


しかし、駅前はやはり殺風景な感じは否めない
ちょっと見渡すと工場地帯、溶鉱炉だ
八幡製鉄所といえば明治の日本の原動力
「鉄は国家なり」こんな言葉が頭に浮かんでくる

今回の目的は6月にドイツのブレーメンで開かれるロボカップの
国内予選会の日本大会を見学することだ
昨年大阪で開かれた世界大会を始めて見たときから
これはおもしろいと思ってみていた

そんなことをきっかけとして
どういうわけか長岡技大のロボットに関わっておられる先生と
知り合いとなることができ
いろいろな話を聞かせていただき
今回も、もし小倉に来たら声をかけてくださいということで
早速、先生を探してみたがすぐにはわからなかった
会場もあちこちに分かれていて
しばらくは会場をあちこち見渡していた

ようやく先生と会うことができた
先生はこの大会の役員と言うことで
主催者の名入り制服を着ていた

国際レスキューシステム研究機構というらしい

これはあのAIBOによるサッカーだ
プログラムが十分ではないのかまともにゲームにならない

これは
小型ロボットによるサッカーだ
結構動きが速く見ていておもしろい
コート内に5台のロボットが配置され
全て自動制御でサッカーボールに見立てた
オレンジ色のゴルフボールを相手のゴールに叩き込む
1台はゴールキーパー、2台は守り、2台は攻めという組み合わせが
多いようだ


しかし、これもプログラミングのちがいがゲームの勝敗を明確に決めてしまう
ロボットの真ん中がブルーのチームと黄色のチームが戦っているが
この試合は黄色のチームが一方的な得点をあげてゆく
それはこのようなスローインの時に
ブルーチームはボールとゴールの直線上に守りを固めているが
イエローチームの1台はこのスローインの時
サーッと反対のウイングに走り
そこから手前の味方のロボットからボールを蹴ってもらって
そのままダイレクトにゴールを狙うという作戦をとっていた

この作戦はことごとく成功する
それも手前の黄色ロボットが向こうに行ったもう一台の味方ロボットに
ボールを飛ばして、それをワンツゥでゴールに叩き込む
なんで青チームのロボットは黄色チームの一台が反対側に走ったことをチェックして
防御態勢ができないのか

これはまさにプログラミングされていないと言うことなのだ
だからプログラミングの問題と言うことになる

とうぜんこの黄色チームがたしか5対0で勝ったと記憶している


黄色チームはコートをいっぱいに使ってボールをパスしながら相手ゴールを攻める
それもスタートの時はまず攻めの2台が「カチッ」と音を立ててからコートいっぱいに広がる
何かそんな様子が小気味良い

審判は長い棒を持ってボールを回収したり
設置したりしながら判定を行っている
審判員は手前にももう一人いて反対側からもチェックしている
昨年はたしかドイツチームが世界一になったと記憶している
この小型ロボットは小気味よく動く

この小型ロボットの天井には
カメラが設置されており
ゲームがスタートするとこのカメラがロボットの動きとボールの動きを追いかけて
ロボットを自動制御しながらゲームが進行する
カメラの性能、プログラミングの能力、ロボットの動きを素早くスムースにする
メカニックなどポイントがいろいろある
そういえば、コーナーキックなどコートぎりぎりの場所は
カメラで十分に捉えきれなくてロボットがおかしな動きをするときがあるという
まさにカメラの性能が大切なのだろう

カメラはコートの真上に二カ所取り付けられており
たぶんカメラを取り付けてからカメラの映像とロボットの位置確認作業が大変だったのでは
そんな風に思いながら試合を見ていた

これは中型ロボットの試合だ
中型ロボットは座った人のサイズと同じくらいの大きさだ


今回の中型ロボットには前回のワールドチャンピオンとなった慶応大学のロボットのように
四角錐の中央に取り付けられた全方位カメラ1台ではなく
四方に全方位カメラを取り付けたマシンが出ていた
そして、ゴールキーパーのマシンはキーパーに徹したマシンのようだ

しかし、このカメラを資金に任せて付けたこのチームのマシンは
トラブルが多く
結局一台はトラブル状態のまま使い物にならなかった
アイディアは良いが、結局動かなければ試合にならない
そんなマシンが今回は目立った
ま、国内大会だからこんな程度なのかと思いながら見ていた
前回の大阪の大会はやはり世界大会だけのことはあったようだ
今回はレベルがやはり低い

さてさて、レスキューロボットを見てみたい
例の制服を着た役員の方々がここは目に付いた
今マイクを持って競技を解説している方は長岡技大の先生だ
マイクでいろいろ解説をしているのだが
実は声が割れて聞きづらく、よくわからないのだ

レスキューロボットは実に地味
まず競技参加者は控え室から外には出られないようになっている
なぜなら、競技参加者はロボットに付いているカメラを通して状況を判断し
どこに人がいるのか、場所はどのようになっているのか、地図を作ったり
負傷者や負傷状況などを検出することで得点を獲得する競技だからだ

だから競技参加者には主催者の係官がチェックして監視している

競技は3回おこない、その点数で競う

いろいろなロボットが出てくる
これは四足歩行のロボット
会場に映し出されたロボットのカメラから見た映像を見ると
歩くときにカメラも一緒にガタガタ揺れ、映像が見づらくなっている

これは確か新潟工科大学のロボットだったと記憶する
結構ユニークなロボットで、左の先にカメラが付いていて
そこが上に起ちあがるように本体が動くようになっている


しかし、このロボットは途中にあった斜面を登ることができなかった
ツルツルした床でネットの上に乗ってしまったが
そのネットがキャタピラーに巻き付いて足もとをすくわれたような状況になっていた

私が見ていると、技大の先生が気を遣ってくれて
競技の説明などに学生を呼んで説明してくれるように配慮してくれた
中には、私が長岡技大でセミナー講師をやったときの受講生もいて
いろいろ細かく説明をしてくれた

このロボットは大きな車輪を付けたマシンだ
これは無線で操作するのではなく遠隔操作のケーブルが付いている
無線で操作するとワンクッション操作が遅れてしまうが
ケーブルで直接操作する方が操作しやすいようだ
さらに、災害現場などでは無線が届かないこともあるので
このようなケーブル操作のロボットのほうが適している場合もあるという

会場は大勢の見物人といっても数十名というところだろうか

このマシンはカメラが二個付いている
全体や、自身の置かれている状況など上から見下ろして
キャタピラに何かからんでいないだろうかなどがわかるという
さらにこのマシンには赤外線センサーや温度感知など
いろいろなセンサーが付いているという
一昨年のワールドチャンピオンのマシンだという

これはキャタピラが片側二個で上のマシンより小さいサイズだ

テレビ局のクルーも取材に来ていた

翌日の朝、地元テレビで紹介していた

さてさて、福岡に戻ってホテルに向かった
タクシーに乗って運転手と少し話したら
かなり訛りがあって聞きづらい言葉もあったが
何となくわかった

また、彼によると柳川の川下りとはいうものの
あそこはあまり川の水もきれいではなく
おすすめできないというような話だった

ホテルは福岡のにぎやかな中州にある
食事に出かけながらこのにぎやかな中州を散策してみた
あの明太子で有名な「ふくや」があった
聞くと夜12時まで営業しているという
そう、ここはかの有名な九州一の歓楽街にある

「ふくや」を過ぎてちょっと人通りの少なくなった道に入った
小路の入り口ふきんにガラの良くないお兄さんたちがたむろしていた
まだ日の明かりがある時間だったのでどんどんと歩いていった
大きな共同ビルが目に入った
その一階は間口の狭い店が並んでいるようだ
歩きながら前方のその店先を見ると
黒服のお兄さんが各店の前に一人ずつ立っている
そして道路の反対側も同じように間口の狭い店が並んでいる
そしてそちらも黒服のお兄さんが並んでいる

この通りは我々以外歩いている人はいない
私の姿を彼らはしっかりチェックしているようだ
チェックしているがあえて無視して
黒服同士で世間話をしている
私には何となく昔の赤線
いや、昭和33年3月31日に廃止になった赤線など
経験がないのだが
たぶんこんな雰囲気だったのだろうと思う
ただ、あのころの赤線は女性が店先に立って
お客に声をかけていたのだろうが
今回はそれが全て黒服のお兄さんたちが
自分の店の前で立っている

私は淡々と歩きながらどうも雰囲気が違うと感じ始めていた
家内にそっと耳打ちした
おい、どうも危ない匂いがするぞと

しかし、まだ空は明るい
だが、わたし達の他にはこの通りを歩いている人はいない
わたし達の前方50メートルには店の前に立つ黒服のお兄さんが
そう、数十名はいるだろう
わたしは淡々と歩いていた

いよいよお店の前にさしかかった
一番手前の店はなにやら開店前の準備中という雰囲気で
ちらっと中を見たら
若いお姉さんが「おはようございまーす」と店の奥に声をかけていた

そしてすぐさま私は店の雰囲気と
なにやら店内から漂ってくる空気というか
蒸気の匂いがした

そうか、ここはソープ街の真っ直中に飛び込んでしまったようだ

ここからお兄さん方から次々と声が掛かる
ただ、かれらも行儀がよい
手を引っ張るとかと言うようなことはしない
そっと耳打ちするように声をかけてくる

おいおい、嫁さんと一緒だというのに
ソープ街を歩いているやつがどこにいるかよ
まして、黒服のお兄さんの声に
そんな状況で乗れるわけねーダロー、オイオイ

ま、とにかく淡々とこのソープ街を、ただただ淡々と歩いてゆくのみでした、ハイ

ガイドブックを見ると、博多で一番おすすめスポットはここ

と書いてあったが、例の運転手に聞いたら、ここは20代が行く場所

子供が行くところと一言で切り捨てられてしまった

しかし、せっかくだからと寄ってみた

すごいところだ、大きな街ができたような所だ

通路には何人も似顔絵描きの人がいて

いろいろ個性的な似顔絵を描いてくれている

途中の広場ではなにやらパフォーマンスが繰り広げられている

そう、見せ物がにぎわいを、楽しさを演出してくれる

さてさて、また歩いてみる
向こうに見える建物は三越と書かれている
福岡で一番にぎやかな天神地区だ

今日の夕食はイカのコース料理

丁度いまがイカの時季だという

この店は、イカを塩で食べても良いという

食後、もうちょっとフラフラと

先ほどの三越のビルは西鉄の福岡駅となっていた

お、アップルのパソコンショップだろうか

ここは行列のできる有名なラーメン屋さん、一風堂の本店だ
連休で夜は人出が少ないようだ
やっているのかやっていないのかわからない雰囲気だった

ガイドブックに載っていたお店を探して寄ってみた

知らない街で、ガイドブックだけを頼りに街を歩く
そんな楽しみも旅先だから味わえるスリルなのかもしれない
長岡のガイドブックにそんな楽しみが味わえるお店が載っているのだろうか

ようやくホテルに戻ってきた

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