平成18年04月23日(日曜)その3

久しぶりに田麦山にやってきた
あの、地震で一番被害を受けた場所だ
そういえば、川口町で被害を受けなかったお宅は6軒だけだという
ここ田麦山はほとんどが全壊
悲惨な場所だ

酒屋さんが開店していた
真新しい大きな自動販売機がまぶしかった

見渡すと壊れた家など一軒もなかった

地震の被害を受けた自宅取り壊しは
地震後1年以内に取り壊さないと費用が自己負担となるため
無理してみな取り壊したという
古いものを生かして、などという発想はない
なんと言っても費用の問題が大きい

まわりを見渡すとなにやら住宅分譲地のような雰囲気だ

建物の車庫に置いてあったものを見ると、カンジキが目に付いた

このお宅は新築中のようだ
みな地震の補助金や税金上の制度に追いまくられて
雪の降っている真冬に家を新築するという雪国では考えられない暴挙にでる
だいたい雪国で雪の降っている真冬に家を造るなどと言うことは信じられないことだ
そういった雪国の「常識」も
雪の全く積もらない東京霞ヶ関でしか考えない人間によって
全ては押し切られてしまう
なんで地域の自然を理解して、地域の自然にあった生活システムを受け入れられないのか
全国一律の制度と言うこと自体がそもそもの間違いなのだ

村の鎮守の森

さてさて、こちらは長岡の仮設住宅

この地区は山古志地区の人たちの仮設住宅なのだが
そもそも、ここは分譲住宅地だから
仮設住宅の向こうには高級分譲住宅などが見える
山古志の人たちは今まで自然の中で生活していたが
こんなニュータウン分譲地で二年も生活すれば
まちの生活になじんでしまい
特に若い夫婦や若者から見れば山古志の自然も良いのだが
やはり生活に便利な場所での生活を味わうと
どうしても自然の中の生活よりまちうちの生活の便利さに
引かれてしまうのではないかと私は思うのだが
さてさて事実はどうなのであろうか

ここの仮設住宅の向かいにある空き地は
仮設住宅に住んでいる人々に畑として貸し出されているという

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