平成17年3月11日(金曜日)

「三日の休みが夢だった」

今日、あるお客様と話していたらこんな話があった

このお客様は小売業で毎日毎日奥さんが一人でお店をやりくりしてきた
なかなか近所の評判も良くそこそこの収益を上げてきた
ご主人は10年ほど前、お店の配達をしているとき交通事故で動けなくなって
それ以来ずうっと奥さん一人でお店を回してきた
昨年、ご主人が亡くなられようやくその悲しみからも立ち上がって
今もお店を続けている
そんな60歳になられた奥さんが私に質問を投げかけてきた

「先生、休みを日曜だけでなくもう一日休もうと思うのです、
毎日だとやはり年齢とともに身体がきつくなってきたのでどうでしょうか」

 「よろしいと思いますよ、いつを休みにしたいですか」

「木曜とか」

 「平日ですか、ちなみに祭日は休みにしていないのですか」

「はい、休みではないのですが、祭日になるとやはりお客様が少ないのですね」

 「そうですか、では平日を休みにするよりまず祭日を休みにされたらどうですか」

「そうですね、じゃ、祭日を今度から休みにしてみようと思います」

こんな会話がなされた後で、この奥さんはご主人が動けなくなってからみんな自分で店を切り盛りしてきたので
こんどはご主人が亡くなられたのだから自分の今後の人生をどう生きてゆくのか考えて
少しでも長くお店を続けてもらいたいと思いこんな提案をした

 「そうですね、よろしいのじゃないですか、それより奥さん今の内に、身体が丈夫な内に
海外旅行など行ってこられてはどうですか、お店が暇になる時期に慰安旅行として1週間くらい
お店を休みにして行ってこられてはどうですか、お客様には事前に休みを予告しておかれたら良いですよ
無理をせずに細く長くお店を続けることが良いんではないですか 」

「先生、私は姉妹旅行に毎年行くのが本当に楽しみで
毎回その前の日はうれしくて眠られないほどなんですよ
だけどお店があるから1泊旅行しか行けなかったのが残念で
以前から2泊3日の旅行に行けたら良いなと夢に見ていたのですよ
そしたら今の先生のお話で
1週間も慰安旅行で休暇を取って良いのなら3日休んでも良いのだと思ったら気が楽になりました
1週間も休まなくて良いです、2泊3日の旅行に行ければ私は夢が叶います」

この時、奥さんの顔に明るさが広がり、その話を聞いていた私も何となくうれしくなってきて
一瞬うれし涙が出てきそうになった

三日間の旅行が夢だったと語るこの奥さんの実直さがお客様の好感度を上げて評判の店になっているのだと思った
この奥さんと話しながら私は商売をするということは実直であること、正直であることが一番大切なことだと改めて思った

今朝の我が家のカーテンチェック

向こうの山まで今日は見える

長生橋もきれいに見える

今日、お客様との打ち合わせを終えて夕飯を食べにまち中に出かけた

カジュアルなフランス料理ということで
ライトディナーなるコースを食べた、メニュー内容もまずまずだった
一番美味しかったのは食後のデザート、ヨーグルトが実に美味い

店内は全体的に落ち着いた静かな店だ


そのお店で見たサインはちょっとおしゃれな感じがした

 

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