栃尾に秋葉神社という神社がある
以前から、ここで火祭りがあると聞いていた
しかしどんなものなのか、いつあるのかさえ判らなかった
そんななかで、先日火祭りのパンフレットを目にしたので行ってみたいと思った
そのパンフレットに寄れば、毎年7月24日に開催されるという
時間は夜の8時からと書かれている
しかし、私はこの日8時まで宴会が入っているのでどうしようかと思ったが
とにかく行ってみようと思った
ようやく会場に着くと、時間は夜の9時近くになっていた
駐車場係の人に聞くと、「あっちに行けば人がいるからわかる」と言われて歩いて行くと
確かに人が大勢いた
薄暗がりでよく見えない人だかりの中を歩いていたら、私に火祭りのうちわを渡してくれた人がいた
何の気なしに受け取ったが
そのとき「ハイ、高野さん」と言われていた
いろいろ儀式が執り行われていた
山伏のような白装束の男性が何人か祈祷のようなことをやっていた
会場内には何をやっているのか、儀式の式目を読み上げる程度のアナウンスが流れていた
だんだんと火が強くなってゆく
四方の方角に結界を張る
鬼門の方角に弓を射る
なにやらそんなことをやっているようだ
かなり熱くなってきた
まだまだ儀式は続く
なにやら般若心経のようなお経が聞こえてくる
火の勢いはかなりのものとなる
修行僧だろうか、いろいろなおまじないのようなことをする
火に向かって清めの塩だろうか、まいている
周辺では地元の人だろうか、遠巻きに見ている
だんだん人の動きが忙しくなってきた
いよいよ日本刀を振りかざして気合いが入れられた
正面は大きな和ロウソクが何本も並べられている
その奥に一段と高い場所で高僧が見守っている
白やオレンジ色を発しながらマグマのようにグツグツと火を噴き出している
そんな中に清めの塩が白装束の者によってまかれている
なにやら手に持った者が気合いと共にまだ赤い炭の上を渡りはじめた
エエイッ!エエイッ!と気合いが入ったかと思ったら
ソソソッと早足で火の上を渡って行く
天狗の団扇のような紋を皆さんつけている
しばらくしたら一般の人がドンドンと渡りはじめた
ズボンのすそをまくし上げるようにとアナウンスが流れる
子供たちは走り抜ける
一人一人に気合いを入れてくれて、火渡りが終わるとそこではまた気合いを入れて
なにやら結界を解いてくれるような雰囲気だった
正面壇上では先ほどの高僧が短冊状のお経の本をアコーディオンのように何回もパラパラとやっていた
私もせっかくだからこの火渡りをやってみた
一番最後だったもので
しっかりと渡り道ができていて直接足の裏がやけどするようなことはないが
熱い中を通り抜けることで清められたような気がした
家に帰ってみたら、体中から炭のような臭いがした
そして、この火渡りをおこなったものが皆さん、なにかカードを係の人に渡して
はんこを押してもらったり、何かモノをもらったりしていた
私はなんだかわからないで居たら
初めてですかと聞かれて、ハイと答えたら
お札を渡され、裏にはんこがつかれていて
10回はんこが埋まれば記念品がもらえますよという
要するにポイントカードだ
全てが終了した後、ロウソクを消すという
どうするのかと思ったら
他のロウソクを上から重ねて消すという
なるほどと思いながら会場を後にした
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