平成20年01月08日(火曜)

「講演の 原稿早く 出せと言う」

 

講演の原稿を早期にほしいという

確かに準備のことを考えると早いほうが準備をする側から見れば良いに決まっている

しかし、原稿を作る方から見れば

お客様に出来たてを勢いよく提供した方が伝わるというかエネルギーがある

原稿を作る側からは出来たての状況で講演した方が勢いがある

それを、早い時期に原稿を作って渡しておけば

確かに原稿の準備はよいが、講演をやる側からは鮮度が落ちている

 

さらに、原稿のままキチンと原稿を読み上げるように講演をするなんてことは考えていない

現場に立ったとき、そのときの受講生の顔を見て、雰囲気を感じて講演を進める

状況によって講演は原稿とは全然違うことを話し出すこともある

だが、受講生はテキストがあれば、そのテキストに書いてあることをすべてやってほしいという

しかし時間の都合もあるので用意したテキストすべてにふれることはできなくなる

そうすると受講生から不満の声がでないでもない

 

以前は、いろいろな資料として少しでも多くのテキストを渡した方が喜んでもらえると思っていたが

人は欲張りなモノで、目の前にあるモノすべてを味見してみたいというか

目にしたモノは何でもさわらないとおもしろくないと思う

そこで講演のテキストはよけいなモノを用意しないというか、まったく準備しないことがかえって受講生にとっても

講師にとっても話に集中できるのではないかと思うときもある

 

みな自分の立場から意見が出る

どうするのが一番良いのかと考える

結局、お客様である受講生にとって一番よいものが良いと考える

ということは、わたしは講演する立場だから

受講生に一番よくわかる講演をすることだと言うことになる

そのとき、テキストがあった方がわかりやすいのであれば用意すればいい

だが、わたしの経験では

テキストが渡されると、皆さんテキストばかり見ながら

場合によってはテキストの先を読んでわかったような気になって

講義の内容を見限ってしまう人もいないではない

とくに主催者にそんな傾向が強いようだ

だから、テキストがない方が講義に集中してもらえるような気がする

 

テキストがないと必死に書き写すことに一生懸命になる人がいる

ある意味、それも良いのかもしれないが

書き写すよりも、話を聞きながらまとめてゆくという方が良いように思う

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