平成19年08月15日(水曜)

今日から入院

10:00に入るが、前の人がまだ出ていないので病室には入れないという

今度の病室は四人部屋のようだ

前回の日赤とは状況が違う

TVはイヤホンをしてくださいという

売店で購入ということになるのだが、私はそれより耳栓を購入した

携帯電話は電話ボックスまで来て使ってくださいという

どうもうるさそうだ

病院だからしょうがないでしょと言う

どうも気遣いがわずらわしそうだ

看護婦から改まって言われる

院内は盗難が多いのでくれぐれも健康保険証やカード、お金などは持ち込まないようにと言う

その場で家内に保険証と財布、カードなど一切を渡した

 

今日は休診日

今日は休診日だからガランとしている

病室の入院患者が退院するまでレストランで待機

なんとなく高校野球を見ている

病室に入ったら、まず同じ部屋の人にきちんと挨拶をしなければと言い聞かす

病室デビュー

病室の入り口に名前が書かれた名札があった

四人の名前が書かれている

私の場所は入り口右手

おずおずと病室に入り、右手のベットを見るときれいに準備されている

さっそく荷物を置いて、入り口左手に位置する、私のお向かいとなるベットのおじさんに挨拶する

見ると奥さんだろうか、同じベットにご主人に向かい合って座ってTVを見ている

ちょうど私に背を向けた状況だ

備え付けの液晶TVからは先ほどまでレストランで何となく見ていた高校野球が

音を絞っているが病室内なら聞こえる音量で

そう、イヤホンなしでテレビをつけっぱなしにしている

奥さんは振り返りながら顔を向け軽い会釈をする

旦那は農業者だろうか

やせてはいるが筋肉質でスッと背筋を伸ばしてこっちを見ながら

「今度入院する人かい」と気さくな返事が返ってくる

無事、一人目の挨拶がすんだ、さて二人目に移らねばならない

明るい窓際の方に足を進める

各自のコーナーは薄いピンクのカーテンで仕切られて

窓際の人の姿は見えないが

私の隣窓際にも入院患者がいる

薄いピンクのカーテンを超えて勇気を持って歩みを進め

こちらのおじさんに挨拶する

その瞬間、一緒に付き添いにいたちょっと小太りの奥さんが

ベット脇のいすに腰掛けてこちらに背を向けていたが急に振り向いて

「前の人はもう退院して行ったのかい」と声を上げながら

その瞬間、今度は私の品定めをするかのように視線を走らせた

旦那は単に会釈をするだけで何も興味を示さないそぶりだ

私はその奥さんの視線から逃れるために

もう一つ反対のベット、そう、三人目の挨拶へ

私からはちょうど対角線に位置するベットに目を向けた

しかしそこには誰もいなかったので自分のベットの位置に戻った

自分のベットに戻って荷物の整理をする

引き出しをすべて探し出して開けてみる

こんどはテレビの操作についていじっていると

向かいのおじさんが声をかける

「それはカードを買ってこなければだめなんだ」と

「冷蔵庫もそのカードから引き落とされるのだ」と

そして

「ここは、なんでもカネが先に来るのだ」と吐き捨てるように言う

家内がその声に応じて

じゃ、カードを買ってくるねと病室を出て行った

私は何となく隣のカーテン越しに好奇のエネルギーを感じる

向かいのおじさんもこちらから何か話しかければ一気に話をしそうな雰囲気だ

 

情報交換

病院は、患者間の情報交換が進む

というか、情報開示を暗黙のうちに求められる

室内に看護婦がやってきて各患者の状況を本人に説明する

それは本人に説明していることなのだが、室内のみんなに聞こえている

そう、看護婦の一言一言を同室の者が聞いている

もっと言えば、同室の患者の付き添いの奥さんが聞いている

看護婦がいなくなると、この奥さんが動き出す

そう、お節介な話を看護婦がいなくなると付き添いの奥さんに話しかけてくる

その雰囲気はまるでハイエナのような感じがする、これがわずらわしい

この煩わしさがいやだと思うと病室にいたくなくなる

病室から出て談話室にでも行ってみる

ここもなにかと先住者のような人がいて場所があるようでないのだ

仕方がないから院内を歩き回る

しかし、これもまたリスキーなのだ

知り合いにでも会おうものなら

タラタラと病状の説明をしなければならない

わずらわしいので病状の話を避けると相手は疑いの眼で見始める

そんな好奇な目にさらされるのがわずらわしい

結局ベッドに入って寝るに限る

 

向かいの親父さんが話しかけてきた

お見舞いのお客さんもいなくなって、孫たちも奥さんも帰ったようだ

ようやくイヤホンで高校野球を見ている

私がシャワーを浴びて帰ってきたところで

親父さんと目があった

「勝ったよ」と親父さんは言う

地元高校の明訓が二回戦に勝ったと私に言う

何となく気持ちがつながった

その後、私がベットに座ると語り出す

「あんたは胃を切るんじゃないんだろう」

私は小さくうなずく

「おれは春先胃を切ったが、その後の具合が悪くてまた入院」と

そんなところへ看護婦がやってきて話はそこまでで中断した。

病院の談話室から見る夕日

なんと長岡に巨大地上絵出現か

いや目の前の駐車場なのだ

なんだかガラスの汚れが気になる

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