2004年11月11日(木曜日) 曇り

今日は日常業務に追われていた

お客様から被災した住宅が住めなくなったので何か物件を探して欲しいという要望や

融資の相談など対応していた

多くのお客様が売上の減少を心配している

飲食店や料理店など忘年会シーズンを控えて売上半減と予想を立てている

1か月とかは手持ち資金で持ちこたえることはできるが

それ以上、3か月とかとなると手持ち資金も底をついてくる

そこで、どうしようと相談が来る

 

ところで、税務署から災害特例で申告期間の延長が地域指定されたということの通知を

一斉に郵送したらしく、お客様から申告はしなくても良いのかと問い合わせが入った

そこで私は、申告をしなくても良いのではなく、災害で大変でしょうから期限を少し延ばしますよという意味で

結局はやらなければならないのだからできる限りいつものように申告の準備をやりましょう

でも、もし本当に難しいならば特例が使えると言うだけで全くやらなくて良くなったわけではないですよ

結局先延ばししても後から詰まってきて大変になるだけですので、いつものように仕事を進めましょうと説明している

 

私の友人が神戸の震災時に今後のためにと言うことでそのときの問題点や状況などを税理士としての立場で書いた本がある

今その本を見直してみたら

「このたびの震災は前例のないことで、新潟地震の時はこういう特例があったとか、このような処置がなされたという情報で・・・・」

と言うような話が書かれていた

神戸の時は、その前の前例としては今から40年前の新潟地震の時の対応が参考とされたようだ

結局、こんどは私は神戸の時の対応を参考にしている、なにか神戸と新潟は不思議な縁があるようだ

 

今日は目立った余震もなく、仕事に集中できたが、色々なお客様がおいでになられて、その対応が大変になってきた

私の東京の親戚がお見舞いがてら家族で訪問してくれた

そんな中で「東京じゃNHKテレビの画面枠に地震関連情報などとテロップが流れっぱなしになっていない」と話していた

そうだな、地上波TVのNHK総合放送は新潟地域の放送に文字情報を一緒に画面上に表示して流している

これは新潟だけの情報提供なのだと改めて気が付いた

そして、もう東京じゃ新潟の地震のことなんか話題になっていないという

ちょうど、私が明日から東京出張で日曜日まででかけてくるので、その当たりを実感してこようかと思っている

会社の玄関に張ってある我が社のワンポイントニュース一覧

今まで、東京と言えば日帰りで考えていたが、今度はそうはいかない

新幹線が直通でなくなったため東京日帰りが難しくなってしまった

そこで、私は車で湯沢まで行き、そこに車を乗り捨てて、湯沢から新幹線で東京へ

帰りは同じく湯沢まで新幹線で、湯沢から乗り捨てた車で長岡に戻ってくるプランを立てた

これは湯沢までの新幹線なら夜遅くまで走っているので、そこから自家用車で帰ってくる分には

何とかなると考えている

さらに、再度地震が発生して高速道路も再度通行止めになったら湯沢まで来て、後は自家用車だから

どうにでもなると考えている

しかし、「無くなって初めてわかるありがたさ」ということだろうか田中角栄の御陰で我々新潟県は非常に便利になっていた

何とか早く新幹線が元のように全線開通してくれることが地元経済にとっての大切なライフラインなのだと感じた

今日は夕方から長岡の山を越えてお隣の栃尾市で講演だ

普段使うトンネルが交通止めで迂回路を通ったが、ここも片側通行になっていた

栃尾の町であまり地震の被害らしい様子は見受けられなかった

震災のさなかなど関係ない、こんな美味しい料理が講演の後の懇親会に付いた
どういう訳か講演の前振りに地震当日の体験談が写真付きで入るようになってきた

講演後の帰り道、栃尾の町のメインストリートは車の行き来もほとんど無くなっていた

まちの色々な明かりが何となく安心感をもたらしてくれる
やはり、文明は明かりにあるのだと実感した、町の灯が消えると言うことは文明が無くなることのような気がする

 

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