伊香保への道

2004年8月14日〜16日

長野県の白骨温泉での入浴剤による着色事件以来、マスコミが温泉をターゲットにした記事を書き始めた。

そんな中で、お盆で温泉客が増加する直前に今度は群馬県の伊香保温泉が温泉ではなく水道水を使っていたというニュースが流された。さらに続けて水上温泉でも水道水を使っていたという。

テレビの報道を見ていたら伊香保温泉ではこの水道水を使った温泉と言うことでお盆客からキャンセルが出ていると報じられていた。

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私はこの報道を見て、あと数日後に迫ったお盆休みをどうしようかと思っていた私にとってこれはチャンスと動き始めた。

水道水温泉と名指しされた伊香保温泉の旅館なら数日後に迫ったお盆休みの宿が確保できると考えた。そこで、早速水道水温泉と名指しされた旅館に電話を入れて予約を取ってみたら1室空いているとのこと、「よし行こう」ということで計画は実行された。

どうせ行くなら真っ直ぐ高速道路で行くよりも、今まで通ったことのない道をゆったりと寄り道でもしながらと考えた。

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長岡をお昼頃出発して高速道路を走らずに小出から国道17号線を離れて291号線へ、国際大学、八海山神社、坂戸城、六日町と裏道を抜けて石打方面に向かった。どこかでお茶でもしようかという事になり、昔から国道沿いで有名な石打の「邪宗門」という喫茶店でも寄ろうと思って寄ってみたら、なんと満席で入れなかった。我々があきらめて出ようとした後からも他のお客さんが駐車場に入ってきていた。しょうがないから、どこかホテルでもと思い走り出した。

湯沢のホテルは国道沿いにないのでわざわざ街中まで入ってゆく気もしないからパス、岩原、中里方面もルートから外れすぎるからパス、かぐら・みつまたも国道沿いに洒落たカフェテラスなどないからパス、苗場プリンスもわざわざ行きたいとも思わないからパス、それより苗場の国道沿いになかったかなと思いながらゆるゆると走りながら見ていたが、結局目に入らずそうこうしている内に三国トンネルに入ってしまった。ま、こうなったら猿ヶ京のホテルでもと思って走っていたら国道沿いからは目に付くところがなくて通り過ぎてしまった。

ここまでくると、さすがにこのまま月夜野、沼田と町の中に入ってゆくことになるが、どうも期待できない。おもしろくないなと思い、ふと交通標識を見たら三国街道は国道から離れて右折と書いてある。国道から離れて走ったことはないからチョットおもしろそうだと思い、脇道を走ってみることにした。

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急な坂道を上っていったらパッとにぎやかな場所に出た。

何もない田舎道だと思って走っていったら観光地に出くわしたような所だ。大型観光バスも止まっており、観光客風の人も多く「何だ何だ、ここはどこだ」と看板を見ると「たくみの里」と書いてある。

のろのろと町中を観光客のフラフラ歩いている姿を車の鼻先で追いながら少し走ったら喫茶店が目に入った。ちょうど駐車場も1台分空いていたので店先に止めて一服することにした。

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