サックス事始め 序章2

高野 裕

2003年11月10日 柏報掲載

先日、初めてサックスのスクールに行って来た
約束の時間に間に合うようにイソイソと出かけていった

教室にはいり、とにかく何もわからないことを宣言し
一から教えて欲しいと伝えた
先生は「はい、わかりました、だいじょうぶですよ」と
早速レッスンが始まった
とにかく音が出せるのか心配だった

最初は深呼吸をしてみて下さいと言われて
深呼吸をした
このとき、若干の予備知識があるので
腹式呼吸を積極的にやった
これは演劇で訓練してきたことだからわけないこと
そうしたら、先生は「いいですね」と

「じゃ、こんどはリードを付けてやってみましょう」と

受付で買わされたリードを差し出して付けてもらった
楽器はそこに準備してあったものにセットした
マウス部分だけを取り外してリードを付けてくれた
その前に、水を付けてなにやらしごいてくれた

リードのついたマウス部分を口にあてて
言われるように吹いてみた
全く音などでない
息が漏れないようにと指導を受ける
下唇の上に乗せるようにとおそわる
全く音などでない
やはりそんなモノかと思っていた

では楽器に付けてみましょうという
楽器に付けて持ち方を教わる
位置を調整してもらう
口に教わったように当ててみる
吹いてみる
息の漏れるスースーという音ばかり

腹式で吹いてみる
ピーとなる
ゆっくり息を送り込んでみる
ボーとなる
「でましたね」と
うれしくなってきた

ゆっくり安定的に息を送り込むと
音が安定的に聞こえる

「では、左指をこのように押さえて」
言われるままにやってみる
「では順番に指を外して」
おそるおそるやってみる
「最後は中指で押さえ、人差し指を外して」
「はい、いいですね」
「では、右手の指をこのように押さえて」
「はい、順番に」
全ての指を押さえた時に響く音が何ともいえない魅力がある
「これでドレミファソラシド」ができました
エッと思った
「これだけなの、これじゃ縦笛と同じなないか」と
そう、まったく縦笛とおなじ指遣いだ

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