「置き薬」

高野 裕

2003年2月19日 柏報掲載

我が家は元々町中にありましたが
私が生まれたときから、というより生まれる以前から
富山の薬売りのおじさんが
大きな何段重ねにもなっている荷物を背負って年に一度だと思うけど
訪ねてきていました

もちろん、紙風船は私の楽しみ

紙風船だけではなく、色々なグッズをもらったような気がします
そのおじさんは特徴的なしゃべり方をしていたので良く覚えています
そして、いまでも私どもの事務所にやってきます

もちろん人は替わって、いまでは富山からでなくて
中越地区におすまいの方が置き薬を取り替えに来ています

最近、この薬売りの方々が泊まる商人宿の女将が薬売りの方の話として話してくれました

不景気で会社にお願いしていた置き薬が断られるようになってきたそうです

そう、そうなんですよね、置き薬は会社に入り込んでいたのですが経費節減のあおりで

福利厚生費からも削られようとしていると言うことですね

2003年2月19日 柏報

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