経営の分かれ道

高野 裕

1999年12月記(年賀挨拶状用原稿)

 

昨年の新春講演会で私は、「来年は10周年ですね、できればリリックホールのような大きなところでやれればいいですね」と冗談めかして話していた。

そうしたらどうであろう、どういう訳か結果として、リリックホールの主宰による市民野外劇「夏の夜の夢」(シェークスピア原作)に出演し、リリックの野外劇舞台に立つことになってしまう。
もちろん演劇なんぞ生まれてこの方ほとんど縁がない、新潟の田舎にいるとなかなか演劇と出会えるチャンスがない。
そんな私が、素人の私が結果として3夜連続公演の役者をやっていたのである。
残念ながら新春講演会はリリックというわけには行かなかったが、曲がりなりにもリリックの舞台には立った。

人間は不思議なものである。
自分が思うことからすべてが始まる。
なにか、こんなになったらいいネー、あんな事ができたらいいネー、と思うことから始まる。

自分のなかに夢を描くことから始まる。
これはダメだ、あれはダメだ、そんなことできるわけがない、私なんぞがやれるわけがない。
こんな風に思えば何も始まらない。
できないと考えるか、できるかも知れないと考えるか。すべてはこの分かれ道がポイントではないかと思う。
会社の経営も同じだと私は考えている。

戻る