土地を売ったときの税金は

売値と仕入れ値の差額、利益に対し課税される

要するに売値と自分が買ったときの値段の差額

「値上がり益」について課税されるのであって

「売却額」に課税されるのではありません

本来であれば毎年の値上がり益について毎年課税

と考えるべきでしょうが、現実値上がり益を判定することはむり

そこで、売却時に実現した売却額を基礎として売却益を算出

その売却益、すなわち過年度の値上がり益の合計に課税するものです

そして、この「値上がり益」は売却先が誰であろうと

譲渡所得であることには変わりがないが

売却原因に一定の用件が具備されたときは特別控除額が認められる

そして、その特別控除額を控除した後に税率が適用される

特別控除は、例えば自分の居住用の土地建物を売却した場合は3000万円控除する

これなどは皆さんよくご存じだと思いますが、そのほかに

一定の法律根拠に基づいて実施される収用等による売却の場合

本人の意思で売却するのではなく法律により買収されるのですから

税負担を軽減する意味で最大5000万円の控除が認められている

---------------○○さんは書きました---------------

>郵便局(国)に売ると,売却益に課税されないので,売り主は迷わずに郵便局に売りました.

>

>スズラン商店街が購入して共同駐車場にするという話もあったらしいですが(ほかに

>も引き合いがあったらしい),上記によりこの計画はダメになってしまいました.民

>間に売れば,ほとんど税金にもっていかれますからね.

>

>そうなんですよね,高野さん?

>

>でも,これおかしいでしょう.完全に官業が民を圧迫していますよ.この話をきいて,

>私は非常に腹が立ちました.

------------------------------------------------------------

「民間に売れば,ほとんど税金にもっていかれますからね.」

これは感情論としてはよく言われてますが、正しい表現ではありません

譲渡の税金は上に書いたように値上がり益に対する税額であって

値上がり益のない譲渡には所得が出てきませんから税金は課税されません

さらに、利益に対し全額税金が持って行くわけではないこと当然です

通常なら国税地方税あわせておよそ利益の1/4ほどが納税額になります

通常このくらいの税金は500万円ほどの年所得があれば掛かる税額です

国は有利で、民間は不利という一面的な「世間のお茶のみ話」としては

さほと気にしないのですが・・・・

国が一方的に国のエゴイスティックな方法として税金の特例を自作している

それで民間を圧迫しているとするならば大いに問題でしょうが・・・

それよりも、民間の実状を改善する誘導材料としての税金の特例など

もっと有効に制定してゆくべきで

そのような提案を国民の側から声として出して行くことが大切と考えるけれど

これって、長岡市に対しても同じだと思うけれどネ

○○さんの話は、税金がほとんど持って行くのが悪いということではなく

商店街が共同駐車場などのために購入する土地に対する課税の特例等を

中小企業庁などが中心となって制定しなさい

という問題の提案だと理解してますがネ


平成12年5月18日 柏報掲載

 

私のエッセイレポート集メニューへ

高野裕のコーナー・メニューへ