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北京点景1「自転車から自動車へ」

6/9昨日まで、中国北京に出かけていた。これで北京に行ったのは二度目である。最初は今から17年ほど前である。当時は文化大革命の後であり、現在のような開放政策がまだ十分でなかった頃であった。全く何もなかった時代である。街中真っ暗で電気などほとんどついていなかった。信号もなかった。天安門前の大通りには、とにかく人と自転車があの広い10車線以上の道いっぱいにあふれていたことが印象にある。車なんてほとんどなかった。ところが20年足らずの間に車があふれかえっていた。キャノンとマクドナルド、コカコーラのネオンサインなど、街のあちこちで輝いていた。

北京点景2「緑からホコリへ」

すごい変貌である。高層ビルがあちこちに建ち、高速道路が整備され、古い煉瓦造りの平屋の家が取り壊されてほこりっぽい街になっていた。緑多いゆったりした街の印象は少なくなってしまったようだ。北京は伸び盛りの街だ。

北京点景3「商売上手へ」

街を歩いていると物売りがうるさいほど声をかけてくる。それも値段をふっかけた品物ばかり。お店に入っても外国人と見れば高い値段をいってくる。お土産店などは価格があってないようなものだ。あとでだまされたと感じてしまう。商売上手の方が非常に多いようだ。

北京点景4「おばさんディスコ」

金曜日の夜街のあちこちで鐘や太鼓の音がにぎやかに聞こえてくる。人だかりがあり、そのなかでそろいの派手な衣装にジュリアナ扇子のような羽付扇子を持ったおばさんたちが踊っている。一見するとそろいの浴衣で盆踊りを踊っているようだ。あれは何だと通訳に聞くと「おばさんディスコ」だという。数年前からはやって、昨年はあまりにもブームになりすぎてアパートの近くでは禁止というお達しまででたそうである。とにかく街のあちこちで派手な音と派手な衣装のおばさん集団が踊っている。ジュリアナ北京である。中国も週休2日が実施されるようになって、金曜日の夜はおばさんにとってもまさに「花金」なのだろうか。

北京点景5「一人っ子はワガママっ子」

万里の長城にゆくと子供がえらいよそ行きのおしゃれな格好で歩いているのを目にする。まるで結婚式に参列した子供がそのまま観光地に来たようだ。中国は一人っ子政策が続いておよそ20年近くになるという。大事な子供だから両親は可愛がるのだろう。中国で商売するなら子供関係のビジネスが儲かるかな、等と考えた。しかし、ちょっと不安になったことは一人っ子のためワガママっ子が増えているのではないかと思う。ワガママな子供が増えれば、いずれその子らが成人して出世し、国家をリードするようになったら中国は商売上手なワガママ国家にならなければよいがと考えてしまった。

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Last Updated: 11/22/96