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お父さんの練習日記　総目次へ

７月８日　（日）　　芝居が好きでなければやれないよ
７月７日　（土）　　自分で負担できるものは自分で用意する
７月７日　（土）　　天国と地獄
７月６日　（金）　　練習の後はガストへ
７月５日　（木）　　立ち稽古してみないとわからない

私のスケジュール

７月１５日（日）
７月１４日（土）
７月１３日（金）
７月１２日（木）
７月１１日（水）
７月１０日（火）

本文

７月８日（日）　午後１時～午前１時
芝居が好きでなければやれないよ
- 暑い日差しだ
- もう完全に夏になったようだ
- 今日も荷物を一杯持ってやってきた
- 　
- 練習場に入った
- 舞台上が照明で明るいためだろう、舞台上で衣装準備に追われていた
- 着物にマジックテープを付けるための針仕事だ
- 舞台の隅に彼がいた
- 早速彼に昨夜の進行状況とダメだしの指示事項などを伝えた
- 　
- 時間になったがリーダーからの出席取りの合図がない
- なんとなくダラダラと進んでいる
- 練習開始時間になっている
- ステージ上を役者に使ってもらうよう針仕事は移動しようと声掛けた
- 針仕事チームは舞台脇の薄暗い場所に移動した
- そんなところでは目を悪くするから明るい楽屋ロビーへと移動するよう段取った
- 私も楽屋ロビーに電源の延長コードなど持ち込んでパソコン作業に取りかかった
- 　
- 上杉氏らは買い物にいっていたらしい
- 戻ってきたようだ
- さっそく役者の抜き稽古が舞台上で始まった
- ここの楽屋ロビーにいると舞台上の様子がテレビに映し出される
- そして舞台上の声も聞こえる
- 早速、昨夜の通しで私が代役を務めた場所を、役者の彼が来たから
- 集中して抜き稽古をやっている
- 当然と言えば当然だがどんどん指示が飛ぶ
- そんな状況が楽屋ロビーでパソコン操作している私の頭上スピーカーから聞こえてくる
- くやしさと、うらやましさが、私の中で渦巻いていた
- 　
- 何とか自分の気持ちを落ち着かせて作業に集中しようとした
- しばらくしたら落ち着いて芝居の練習を受け入れることができた
- ６時１５分から夕食休憩だという
- 仲間と一緒にラーメンを食べにいった
- 夕食休憩は４５分間だから結構忙しい
- ７時から抜き稽古をやって７時半から通しをするという
- だとすると、７時半から２時間で９時半、ダメだし３０分で１０時終了
- なるほどなるほど、と思っていたが
- ７時からの抜き稽古が半になっても終わらない
- こりゃ１時間遅れだなと思っていたが結局２時間遅れ
- 通し稽古が始まった
- 私は自分の出番以外、客席でビデオ撮影をした
- 　
- 通しが２時間２０分弱、もう少し詰められるはずという
- ダメだしが始まったのは当然日付が変わってからとなった
- みんなは黙々と撤去作業をして
- さっさと帰るかと思えば
- なかなか帰らない
- 上杉氏が楽屋ロビーで役者にいろいろ熱く語っていれば
- なんとなく一緒にたむろして話を聞いている
- みんな上杉氏の話が聞きたい
- 上杉氏に声を掛けてもらいたい
- そんな思いで眠い目をこすりながら、たむろしているようだ

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７月７日（土）　午後２時～午前０時
自分で負担できるものは自分で用意する

　
- 今日は上杉氏が来られないらしい
- 来られても遅くなると言う
- そうすると、スタッフワーク中心なのかとおもい
- パソコンを持って練習場に向かった
- 　
- 先日事務局のパソコンをちょっと使わせてもらいたいと思って
- 申し入れして使わせてもらったが
- 監視付きでいろいろ制約つけられイヤな思いをした
- 事務局のやり方も、もっと色々やり方があるだろうにと思いながら
- 余計なことは言わない方が利口だと黙ってしまった
- まさに官僚的に、あまりに官僚的に対応されると気分が良くないものだ
- 本人は実に真面目で実直な公務員ではあることはわかるのだが
- 私から見ればただ一言
- 「面白くない」
- 理由はどうであれ
- 「面白くない」
- 　
- 自分で負担できるものは自分で用意する
- これが一番
- ということでパソコン持参となった
- 私の荷物はどんどん増える
- 練習用の道具とビデオカメラ一式、三脚、パソコンと
- スタッフワーク中心なのでいろいろ増えてくる
- 　
- みんなができない、私しかできないことを積極的にしよう
- そうやって何か役に立ってくれればいい
- 参加者が盛り上がって、何とかこの市民劇が成功してくれればいい
- そして、一人でも多くインターネットを通じて市民劇に関心を持ってもらいたい
- そう思って毎週作業を続けている
- そんな作業をいつも夜中にやっているのでは体力が続かない
- そこで、スタッフワークとして練習時にやろうと思ってのパソコン持参である
- 　
- 練習場では明日香役の田中みゆきさんが一人で台本を読み直していた
- 彼女に声を掛けてしばらく話をした
- 何でも昨夜勇次郎役の井上さんなどとデスカッションをしたらしい
- そこでいろいろ役作りについてサゼッション（示唆）があったようだ
- それでもう一度台本を読み直してみているという
- 確かに私もそう思う、結構この台本読み込んで見るといろいろ配慮がある
- 最初読んだときはさほど感じなかったが、だんだん深いものを感じ始めている
- 　
- 時間になった、演出助手の高野修一さんから簡単な指示が出された
- ようするに各自スタッフワークを進めよ、役者は抜き稽古をせよと言うこと
- そこで私は昨日に引き続き大道具の色塗りを手伝うことにした
- 真っ黒く塗る、昨日塗ったものは乾いて完成している
- 今日も階段を塗る
- 早速数人で準備を始めた
- まずゴミをふき取り、塗料の調合と進めていたら
- 演出助手の高野修一さんがきて私に言った
- 「お父さん、彼が今日休みだから役者の練習に入ってください」と言う
- 私は、はいわかりましたとステージに向かう
- ステージでは抜きが始まっていた
- 台本を持って加わってみるが
- 動きがわからない
- どうしたらよいのかわからないので
- なるべく邪魔をしないように
- 自分のセリフだけはタイミングをそらさないようにと参加した
- 　
- 役者全員が集まってくるのは４時くらいと言うことで
- ４時半から道具やセットの出し入れタイミングを確認するという
- 私は本来の自分の「その他の精霊」の役割を受け持って参加した
- 　
- 夕食休憩に入るという
- そのころ、どうも上杉氏が８時過ぎに来られるようになったらしい
- きょうは来られないのかと思っていたが、何とかスケジュールがついたようだ
- 上杉氏到着後の８時過ぎから通しをするという
- 　
- みんなは久しぶりの上杉氏到着をまっている
- 全てスタンバイして、上杉氏到着後に通しを開始するようスタンバっている
- なんとなく役者の人は緊張感が高まっているようだ
　
天国と地獄

　
- 上杉氏が到着したという
- 舞台脇の入り口でみんなと一緒におはようございますと挨拶した
- 上杉氏はどんどん指示を出している
- 少しして舞台上の明かりのあるところで上杉氏と目があった
- ひくく響く声で私にしっかりと挨拶されてしまった「おはようございます」と
- 　
- ９時近くから通しが始まった
- わたしも今日は代役ではあるが舞台に立てる
- セリフを間違えてはいけないから台本を持って参加となる
- 私は舞台に立ってセリフを間違わないようにと一生懸命だった
- 動きがわからない、他の人に迷惑を掛けないようにと思ってなるべく押さえ気味にしてみた
- 舞台がだんだん進む
- やはり声を出して舞台に立つと言うことはうれしくなってくる
- 後半に入ってきた
- ここはこの役で一番良いところ、自分なりに感情を込めて進めてみた
- どんどん役になりきってきた
- 何となく生き生きしてきた
- 衣装も着せてもらって
- どんどん役になりきってくる
- 　
- 誰かが言っていた
- 「お父さん、なんかうれしそうだね」と
- そうなのだ、実にうれしそうにやっていたのだ
- 乗ってやっていたのだ
- 事実、面白かった
- ただ、動きがわからないから自分なりの判断で動いていた
- 最後の制服の衣装を着たら似合っているとおだてられ
- 嬉々として演じていた
- とにかく面白かった、楽しかった
- 　
- 劇は終わった
- １１時半である
- これから１０分休憩後にダメだしをするという
- ビデオの設定を確認に客席に戻った
- 上杉さんに呼び止められた
- 「高野さん、あなたはアンダーなんだから勝手な動きをしてはダメですよ
- 他の役者がどうしたらいいか困ってしまいますよ
- いくつも動きを間違えていましたよ
- キチンとアンダーとして彼に伝えるべきことは伝えてください」
- 思いがけない言葉だった
- 私はただ一言いうしかなかった
- 「はい、すみません」
- 頭を下げてその場を離れ
- ビデオの撤去作業に取りかかるしかなかった
- 　
- 一気に舞い上がっていた自分に頭からバケツの水を掛けられたようだ
- 意気消沈してしまった
- 黙り込んでしまった
- ふさぎ込んでしまった
- 落ち込んでしまった
- 　
- 自分で自問自答していた
- そうだよな、確かに、アンダーはあくまで代役なんだよな
- 代役だから忠実に代役を務めればいいのだよな
- それなのについついはしゃいでしまい、自分勝手な芝居をしてしまったようだ
- 　
- 当初、アンダーは「良ければ」いつでも役者と入れ替えます
- などと聞かされ、それをまともに受けていたものだから
- よけいな色気を出してしまっていた
- 　
- そんなのは役を割り振るときの演出家の言い訳、常套手段でしかないことを理解せず
- ついつい自分の欲に振り回された自分がいる
- 一度は欲を振り切ったはずなのに、ついつい舞台に立っていい気になってしまった
- だめだ、だめだ、私は代役なんだ、あくまで代役なんだ、目立ってはいけないのだ
- 　
- しかし、役者の動きを代役である私がすぐ対応できるようにチェックすることは少々きつい
- 例え芝居を見ていたとしても、わたしが舞台に立って同じ動きをせよと言われても
- わからないものが多すぎる
- ましてやスタッフワークをして裏に回ってしまうと
- どんな演技をつけているのかはわからない
- 急に代役だと言われても動きに対応できない
- 　
- だが、アンダーはアンダー
- そう、この世界ははっきりしている
- 役者として選ばれなければ役者でない
- アンダーは役者のあくまで代役なのだ、役者のための代役なのだ
- 役者をやりたかったらもっと自分を磨いて鍛えて練習するしかない
- 役者として選ばれるように自分を磨く、それが本来の姿なのだ
- 　
- そう、これがプロの世界の常識なのだ
- プロ、そうだろうね、当然だろうね
- あまやかしてはダメ
- やりたければ自分を磨け
- そうなんだよな
- そうね
- そう
- そ
- 　
- 甘やかしのないプロの世界はそうなんだろうね
- ごめん
- わがままが出てしまいました
- 　
- しっかし効いたよあのカウンターパンチは、ハハハ
- 天国と地獄を見た感じ、ハハハ
- ガク・・・ガク・・・バーーン・・・・・・シーーン

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７月６日（金）　午後６時半～午後１０時
練習の後はガストへ
- 昨夜、練習が終わった後仲間とガストへ
- こういう時間が今年はあまりない
- そうなんだよな、みんなとゆっくりいろいろお話する
- そういう時間がなさすぎたんだよな
- なるべくこれからはスタッフの仲間に声を掛けて
- 「お茶」しようと思った
- 　
- 終了後、私は事務所に戻って今日の講演の準備を続けた
- そう、今日は午前中から講演が入っていて、その後昼食会
- この昼食会ではワインやらビールやらが出るからそこそこ酔っぱらう
- それが終わって事務所に戻っても
- アルコールが抜けてないから仕事にならないが仕事が待っている
- 何とかこなして練習場へ
- 　
- 今日は上杉氏が来られないと言うことで２回目のスタッフ会議が開かれた
- スケジュールを見るととてつもなく時間がない
- 上杉氏が本番までの残り２週間で来られるのは数日しかない
- 来週の日曜には本番並の通しをしなければならないと言うことになる
- おいおい、だいじょうぶかよ
- 　
- 会議の後、各自の分担に別れて作業を進めることになった
- 私は音響効果なのだが何もすることがない、というより何をしたらいいかわからない
- 仕方がないので階段の色塗りを手伝うことにした
- 何とか塗りおえてスタジオに入ったら役者が練習をしていた
- 人数がたりないので代役を依頼された
- 代役なものだから動きがわからない
- ま、セリフの間を空けないように気をつけて代役を務めた
- 　
- そんなことをしていたら１０時になってしまっていた
- 明日も、上杉氏は来られるかどうか不確定のようだ
- 　
- 今日も、終了後スタッフの何人かに声を掛けてガストに行った
- 役者さんにも声を掛けたかったがみんなそれどころではないと言う感じであった

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７月５日（木）　午後８時～午後１０時
立ち稽古してみないとわからない
- 今日は自主練習をするので役者のお手伝いとして呼ばれた
- 仕事が詰まって練習時間に１０分遅れでリリック入り
- リリックに入ったらロビーに昨年の仲間が来ていたのでつい話し込んでしまった
- 今日役者の一人が実家で不幸があったとか
- そのためメンバーが集まらないようだ
- そこで練習が開始になるまでロビーでワイワイベチャクチャと話し込んでしまった
- しばらくしたら声がかかって、練習開始という
- 　
- 練習場に入った
- 会社からそのまま来たのでネクタイ姿のまま通し稽古に参加
- 後半の通しをするという
- 久しぶりのセリフだ
- 私は台本を見ながらの通し稽古となった
- いままで客席から動きを見ていたのだが
- 舞台の上での動きがなかなかわからない
- とにかく代役なのだから他の役者さんに迷惑を掛けないように
- テンションを落とさずにやれるようにと思い練習に参加した
- やはりセリフを言えると言うことは何となく嬉しい
- 久しぶりの感触だ
- 他の役者の動きに付いていけないで自分の動きが止まってしまっていた
- やはり演出家からの指導を受けていないためか動きが見えない、わからない
- だが、セリフを読んでいるときは感じなかった各役柄の心の動きが
- 動きをつけてみると見える事に気づいた
- やはり立ち稽古してみないとわからないことが多い

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芝居が好きでなければやれないよ

自分で負担できるものは自分で用意する

天国と地獄

練習の後はガストへ

立ち稽古してみないとわからない

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