「れんしゅうにっき」

高野 裕

 みんなは1週間のうち4日リリックに通っていることになる、そこで1週間ぶりに合うと「久しぶりだねー」と言われてしまう。 誰が誰の役をするかが名前と顔が一致していないせいもあって判りづらかったが、そろって読み合わせをすることで顔と役が重なってきた 練習していて感じたのは、ポイントとなる召使いたちが上手にトリッキーな役所をこなすかどうかで出来上がりの感じが違ってくる 主役もポイントではあるが芝居全体の出来、厚み、深みとしては、脇役の仕上がり具合で決まりそうである そういう意味では、ベテランを脇役に固める選択が必要なのかなと感じた しかし、毎年色々なおもしろい味のある役者が集まってくるものである。ベテランにはない素朴な味がいい雰囲気を出している。経験者であるとか無いとか言う技術的な問題ではなく、その人が持っている個性そのものがポイントなんだと感じた。 この、リリック野外劇は広く一般市民に門戸を開放していることにより、長岡の市民の、その人そのものの持ち味を、演劇を通じて引き出すことができたら、長岡市のプランにあるように「個性豊かな国際文化都市」になるための土台作りとなりうるのではないかと考えた。